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え~、バレンタインネタでございます(笑)
昨年はただのらぶらぶなお話で終わっていたのですが、今年はこーさんが翌日から1ヶ月半の長期出張に出かけてしまうということで、「あだると」な、お話になってしまいました(爆)
ま、ここのところ濃ゆい「あだると」(大爆)が続いていたので、今回は幾分薄味です(笑)

とはいえ、「あだると」は「あだると」ですから、大丈夫な方のみつづきをよむからどうぞ。



「おかえりなさい」
「まだ、起きてたのか」

すでに夜の11時を過ぎていた。
常々、帰りが遅くなることが多いから起きて待っていなくていいと、絋次は咲子に告げていた。なので、今夜ももう寝ていると思いながら帰ってきた。
そもそも今日は土曜日で本来なら休みの筈が、明日から1ヵ月半近い長期出張に出かけることになっていたので、その間の引継ぎやらなにやらをしてきたのだった。そして、上司である都竹から「遅くなったし、かるく飲んで帰りましょう」と誘われ(本心は、少しでも早く帰りたかったのだが)、一時間程度つきあってきたのだ。

「・・・・だって、明日から出張でしょ?準備は出来てるのかなと思って・・・」
「準備らしい準備なんてないさ。出張なんていつものことだしな」
いいながら、どことなく手持ちぶさたそうな咲子に近寄り、その腰を抱き頤に手をかけて上をむかせた。
「・・・・・仕事だから仕方ないが、1ヶ月半も独り寝なんてな・・・・」
そっとついばむように、くちづけを落とす。
一度離し、ふたたび顔を近づけ、今度は先程より深くくちづけた。
「・・・ん・・・・」
甘い吐息が漏れる。
少し開いた唇に舌を差し入れ、惑う咲子の舌をからめとる。
やさしく丹念にじっくりと・・・・。
頤にかけていた手を頬の線にそって撫で上げ耳の後ろまで持っていくと、そのまま白くて細い首筋を撫で下ろし、鎖骨のラインの辺りで指をさまよわせた。
咲子はその都度、からだをびくっとさせていた。
「今夜は寝かなさないからな」
唇を離しただけの至近距離で、咲子を熱く見つめながらささやく。咲子の顔が朱に染まる。
「明日、10時の便でしょう?8時には成田に着かないと・・・・・」
直接オーストラリア(シドニー)へ行くのなら夜の便なのだが、シンガポールにある支社に寄ってから行くことになっていたのだ。ゆえに、午前の便に乗らないとなのである。
「成田までの地下鉄の中でも寝られるし、飛行機の中でも寝られる。・・・・今、俺は眠るよりお前を愛したい。・・・・心ゆくまで」
反論は無用とばかりに咲子を抱き上げた。そのまま寝室へ向かおうとしたが。
「ちょ、ちょっと待って、こーさん;;」
おろしてとばかりに、腕をつっぱる。
「・・・・なんだ」
不機嫌そのものの声色だ。
「渡したいものがあるの。だから・・・・・」
頬を染め、自分を見上げている咲子。
「・・・・わかった」
絋次はゆっくりと咲子を下ろし、ふーと息を吐きながらソファへと座り込んだ。


咲子は棚の上に置いておいた小さな箱を手に取り、ソファに座る絋次に差し出した。
「?」
なんだ、という表情の絋次に思わず苦笑する咲子。
「今日はバレンタインよ、こーさん。・・・・どうぞ」
「ああ、そうか。今日は14日か。ありがとう。・・・・なんだか出発間際までばたばたしてて、忘れていたな(笑)」
「1ヶ月半もいなくなるんだもの。仕方ないわ」
いいながら、絋次の横に座る。
「まあ、そうなんだが・・・・」
絋次は咲子から渡された小さな箱を自分の膝の上に乗せ、ゆっくりと包装を解いていた。
(・・・・ん?・・・この包装は・・・・)
解きながら、なんとなく毎年と違う印象を今年のものには受けた。
箱の蓋を開ければ、どこかふぞろいなチョコレートたち。
もしかしてと思い、隣に座る咲子を見れば、なんだかやけに自分をまじまじと見ていて・・・・。
「咲子?」
「あ、・・・・・あの、時間も遅いから、今無理に食べなくてもいいわよ。明日にでも一個だけとりあえず食べてくれれば・・・・・」
あとはいつも通りわたしが食べるからと、ぽつりと続けた。
(・・・・・意地っ張りめ)
咲子の性格はよくわかっているが、もう少し素直に自分に甘えてくれてもと思う。
「ちゃんと、全部食べるぞ。・・・・・せっかくの手作りなんだから」
そう言ってひとつ手に取り、絋次は口に入れた。
「え・・・・;;」
自分は作ったなどと一言も言っていない。包装にだって気を遣って丁寧に綺麗にしたつもりだった。
「なかなかアルコールが効いてて、うまいな」
にこっと笑い、さらにもうひとつつまむ。
「こーさん・・・・」
手作りだということに、気付いて欲しい気持ちと気付いて欲しくない気持ちが咲子のなかでせめぎあっていたのだ。だがあまりにあっけなく気付かれてしまい、どういうリアクションをしたらいいのか戸惑っていた。
「・・・・なんて顔してるんだ。手作りなんだろう、これ?」
「あ、うん。そう。・・・・・きゃ;;」
絋次はチョコレートの箱をソファの前の小さなテーブルの上に置き、隣に座る咲子を掴み、膝の上に抱き上げた。
「こ、こーさん?;;」
横抱きの状態で、しっかりと腰と背中に腕を回されてしまった。
「・・・・・俺がいなくて、寂しいか」
熱い瞳でじっと咲子を見つめ、絋次は言う。
「・・・・・寂しくなんか・・・・」
小さな声でぽつりと答える。
「俺は寂しくてたまらないね。隣におまえのぬくもりがないなんてな」
瞳に情熱と欲望を宿す絋次。咲子は思わず視線をはずしてしまう。瞳をのぞかれたら、心のうちをすべて見透かされてしまいそうだからだ。
本当は『寂しい』という気持ちを。
「だって・・・・」
なのでますます声は小さくなっていく。
「じゃあ、もう黙れ。・・・・夜は長いようで短いんだ・・・」
言うや、絋次は咲子の身体をさらに引き寄せ、ふるえおののく桜色の唇にくちづけたのだった。


濃厚なくちづけの後、ソファの上で咲子を抱きかかえたままむさぼるように愛した。
咲子が一度目の絶頂を迎え意識を手放してしまったので、絋次はゆっくりと寝巻き代わりの浴衣の肩からすべり落ちていた襟元と乱されていた裾を整えてやり、それからぐったりとしたからだを抱き上げて寝室へと連れて行った。
静かに寝具の上に横たえ、自分もすぐ隣に寝転がる。

上気してほんのりと色づく頬。
つやつやとした唇は、キスを誘うかのように少し開かれている。

絋次はゆっくりと顔を近づけ、やわらかな唇を味わう。
上唇下唇をそれぞれかるくついばみ、やさしく甘い刺激をくわえていく。
「ん・・・」
身じろぎをする咲子。
絋次は唇を味わうのをやめ、閉じられてる瞼や淡いピンク色をした頬にくちづけていった。

先ほどは解かなかった伊達締めをほどき、浴衣の上前下前を順々に開く。
薄く照らされた電灯に映えるきめ細かな白い肌。
あかず眺め、うなじから鎖骨、そしてまるみの帯びた形のよい乳房へとくちづけを落としていった。

「・・・・こーさん・・・・?」
ゆっくりと咲子の瞳が開いた。
「目が覚めたか」
「う、うん・・・」
まだきちんと覚醒していないようだったが・・・・。
「ちょっと、や、だ。何してるの、こーさんたら/////;;」
つんと上をむいたかわいらしいいただきを甘噛みされ、自分が今どんな状態でいるのか気がついたようだ。
「おまえをじっくり味わっているんだが」
「もう////;;」
途端、咲子の顔が朱に染まる。
「今夜は寝かさないって、言っただろう?・・・・・覚悟するんだな」
そう言ってくすりと絋次は笑い、咲子のからだをまさぐり始めた。

あとはただ、咲子の甘く切ない吐息がきこえてくるのみだった。



そして、翌日。出発の日。

いつもなら空港まで見送りには行かない咲子なのだが。
今回は常より長期であるし、娘の芙美が「おみおくりするの」と言ったのもあって、朝早いのにもかかわらず成田空港まで一緒に来ていた。

・・・・咲子と絋次、ともに車内ではずっと眠っていたのは言うまでもない。絋次の乗るシンガポール航空は第一ターミナルからの出発だ。そしてこの第一ターミナルは電車からのアクセスならば終点で。娘の芙美に「くうこうについたよ♪」と言われて起こされたのだ。

手続きをすべて済ませ、そろそろ出国ゲートにむかうことになった。

「おとうさん、いってらっしゃい♪」
「ああ、行ってくるよ。いい子でな」
笑顔の芙美をひょいと抱き上げて、頬にキスをひとつ。芙美はくすぐったそうに身をすくめた。
「・・・・気をつけてね」
「大丈夫さ」
やさしい笑顔を向ける絋次。咲子はそんな絋次の顔をまじまじと見、ちょっと逡巡した後。
「あの、その。仕事の都合もあると思うけど・・・・」
「?」
「・・・でも、少しでも早く帰ってきて。・・・・寂しいから」
最後は小声になりながらも言い切ると、真っ赤な顔でうつむいてしまった。絋次の瞳が大きく見開かれた。
昨晩、あれだけの愛撫を与え、息もつかせず責め立ててもその一言は言わなかったのに。
・・・・気持ちはそうであったのにもかかわらず。
「咲子」
「ちょ、ちょっと、こーさん/////;;」
咲子の腕を掴み、ぐいっと自分の方へ引き寄せ抱きしめた。・・・・左腕は娘の芙美を抱きかかえていたので、右腕だけではあるが。
「・・・・1ヵ月で帰ってくる。だから少しだけ我慢してくれ」
耳元で熱く囁く。
そして。
「芙美。しばらく目をつぶってろよ」
言うや、咲子にくちづけた。
「ん、んんっ」
両腕をつっぱり抵抗を試みるが、絋次のくちづけは次第に激しく濃厚になっていき、咲子の抵抗はやんだ。

成田は国際空港であるのだから、当然外国人も多数行き来している。そしてここは出国ロビー。そこかしこで別れの挨拶も交わされていて、金髪碧眼の欧州人らは当たり前のように抱擁し、キスをしていたりもする。
だが、日本人でそのようにしている者はおよそおらず、ゆえにかなり目立っていた。
ましてや絋次は精悍な男前であるし咲子も目鼻立ちのはっきりした美女である。そんなカップルが熱いラブシーンを繰り広げているのだ。注目を浴びないわけがない。
なんとなく遠巻きに輪が出来ていて「もしかして、ドラマの撮影とか?」「どっちもすっごく美形よね~」などという声もあがっていたのだった。

「おとうさーん、まあだ?」
小さな両手で目をふさいでいる芙美が声をかける。
「・・・・もう、いいよ」
名残り惜しげに咲子をくちづけの嵐から解放した。
咲子はぐったりとからだから力が抜けてしまっている。
(ちょっと、激しすぎたかな)
ぼーっと焦点の定まらない咲子を見て苦笑する絋次。
このまま一緒に連れて行ってしまいたいところであるが、もちろんそんなわけには行かないので、芙美をまず下に降ろして頭を撫でて。そして。
「咲子。・・・・行ってくるからな」
鼻の頭にちゅっと音をたててキスをし、咲子のからだを離した絋次は出国ゲートの中へ入っていった。

「・・・・おかあさん。おとうさんいっちゃったよ?」
くいくいと、咲子の手を掴み引っ張る芙美。
「え?・・・・あ、そうね。・・・・・!;;」
芙美に手を引っ張られ我に返った咲子が見た光景は。
「////////;;;」
遠巻きに自分を見つめている視線の数々。途端、先ほどの自分達を思い出し、咲子はかーっと体中が火のように熱くなった。顔がほてっているのがわかる。
(もう!こーさんのばかっ;;)
芙美を抱きかかえると、咲子は脇目もふらず歩き出し出発ロビーをあとにしたのだった。

ご愁傷さま(爆)
2009.02.14
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