久しぶりのSSの更新です(爆)
いえね、ずっとずっとちまちまちまちま書いてはいたんですが、どうにも上手くまとまらなくて、つい昨日それは投げました>おい;;
で、某Mさまとのメッセのアーカイブを読んでいたら、ぽんと落ちてきたのがまたもや桐梧のお話(^^;)
今回は、桐梧の学校での様子でございまして、友人らも出てきます。
親友の子は、ある人物の息子だったりします。
その人物は私のキャラじゃないんですが、命名はワタクシなので~;;
ごめん、Mさま(爆)


なにはともあれ、つづきをよむからどうぞ;;


「と~ご~、部活行こう~♪」
「そーたろ~;;小学生じゃないんだからさ」
肩掛けのスポーツバックに持ち帰るもろもろのものを詰め込んでいた俺に、親友で部活仲間・・・・副主将でもある梁河宗太郎(やながわ そうたろう)が陽気な声をあげて近づいてきた。
「冷たいなあ、桐梧は。いや~な期末試験が終わってやっと部活再開だっていうのに。嬉しくないの?」
口をタコのように突き出してとんがらせている宗太郎。
せっかくのオトコマエが台無しだぞ。
「そりゃ、本格的にインターハイにむけての練習が出来るんだから嬉しいけどさ」
「だっろ~♪今年は個人と団体で出場だし。狙うはアベック優勝」
「・・・・・アベック優勝って。またずいぶん大きく出たな」
「とーぜん!」
がしっと後ろから俺の首に右腕をまわし。
「個人は桐梧が出るから優勝確実だし、団体だって僕と桐梧がいるしね。もう間違いないよ」
引き寄せて、Vサインを目の前につきつけた。
・・・・・・いったいその自信はどこからくるんだか。
「勝負事に確実なんてねえから。・・・・関東大会でそうだったし」
うっとおしい宗太郎の腕はさっさとはずしてやる。
「あれは桐梧のせいじゃないって。まさかいきなり目の前に鳥が飛んでくるとは思わないし」
弓道の個人決勝はたいがい「射詰(いづめ)」-----一射ずつ矢を放って、失中した者が除かれていき、最後まで的中させ続けた者が優勝となる。
俺のほかに宗太郎とあとふたりになって。
宗太郎に負けるのなら仕方ねえって思ってたけど、「離れ」の直前に鳥が舞い込んできて射ることが出来なくなるなんてさ。その時点で俺はアウト。
ま、勝負は時の運。
このときは結局宗太郎が優勝したから、我が校の弓道部としてはよかったわけで。
ちなみにインターハイ東京都予選は、俺が優勝で宗太郎は三位だったから、宗太郎の個人での出場はないんだよな。上位ふたりしか出られないからさ。

「なに、ヤロー同士でつるんでるの。・・・・あ、そうだ。テストも無事終わったことだし、桐梧、今日おまえんち遊び行ってもいいか」
は?
「ほんとほんと。女子が喜んじゃうよ、おまえらがつるんでると。・・・って、なになに、星野んち行くのか~?オレも参加な」
ばっかやろ。なに言ってやがるんだ、この悪友どもは!
「俺はこのあと部活に出るの!家には帰らねえし、おまえらを連れて行く予定もない!つか、来るんじゃねえ!!」
わらわらと寄って来やがって。
おまえらの目的はバレバレだ。
「やあね、桐梧くんたら冷たい」
「ほんとよ~」
じと~と睨みながら口々に文句を垂れる・・・・けど、なんでオネエ言葉なんだよ。
気持ち悪りぃ。
「冷たくて結構だね。とっとと帰れ」
しっしっと、手で追払う。
「ひど~い」
わざと裏声で、曽根と師岡が声を合わせていうものだから。
「ひどくなんかねえ!おまえらに会わせたら、おふくろがけがれる!・・・・あ;;」
つるっと口から出てしまった。
やべ;;
「ほら、本音が出ましてよ」
「そうそう」
にやにや笑いながら俺を見る。
くっそ~。
「あ~、もう。俺は部活があるんだ!・・・・・宗太郎、行くぞ」
やつらの前から立ち去るに限る。
がたがたと俺は教室から出ていった。


「桐梧、待てって」
「待たない。とっとと部室に行く!」
自分で自分に腹が立つ。
「怒らないの」
「怒ってねえ!」
あいつらに対しては、別段怒っちゃいない。
「まったく・・・・。ほんと、桐梧は真っ直ぐだね」
む~。
なんだよ、その笑いをこらえている表情は。
真っ直ぐで悪かったな。複雑にゃあ、出来てないんだよ。俺は。
「・・・・てきとーにあしらっておけばいいんだって。面白がっているだけなんだから」
それは俺もわかってるけど。
「桐梧が、告ってくる女の子を片っ端から断って、誰とも付き合おうとしないのはどうしてか、僕はよ~くわかってるし」
「宗太郎・・・・」
「そんじょそこらの女の子じゃ太刀打ちできないよ、絶対。僕だってそう思うんだからさ」
にかっと笑う。
『伊達男』と言われたおやじさんに似た甘い顔つきなのに、そうやって笑ったら台無しだぜ。
「いいんだよ。いまのところ彼女はいらねえ」
「それ、本音?」
「本音」
オンナノコに興味がないわけじゃない。俺だって真っ当で健康な高校生男子なんだから。
でも、目が向かないからいまはいらない。
・・・・それに多分俺は、簡単に恋には落ちないと思う。
「やっかいだな、桐梧は」
励ますかのように、宗太郎はぽんぽんと俺の肩をたたいた。

----俺と宗太郎は小学生の頃から付き合いだったりする。
そもそもは、俺のお師匠と宗太郎のお祖父さんが知り合いだ。
宗太郎の家には弓道場があって、高校生の頃の佑おじさんがよく稽古しに行ってたというのだ。それも宗太郎の叔父さんと佑おじさんとが高校の同級生で弓道部に在籍していたから。
だから佑おじさんは、宗太郎のおやじさんとも面識があるんだよな。
・・・・とはいえ、宗太郎と同じ学校になったのは高校が初めてなんだけどさ。


二週間ぶりの部活だったので、下校時間を延長して放課後練習をしていたが、俺としてはもう少しやりたくなった。
俺は深川にある弓道場にも通っているけど、試験期間中は出入り禁止になっている。お師匠の都竹先生が、にっこり笑顔で「だめですよ」と言うものだから、こっそり行くことも出来なかった。
なので。
「宗太郎。このあとおまえんち行ってもいいか?」
「いいよ。もっとやりたいんだよね」
俺の表情見て、余計なことはきかずにすぐさま納得してくれた宗太郎だ。

「主将と副主将の会話、なんかあぶないです~v」
楽しそうな笑顔を浮べ、語尾にハートマークがついているような口調の後輩共。
なんなんだ、いったい。
「・・・・お互いは通じ合っているからいいけど、省略しすぎなのよ。会話が」
「別にフツーだろ」
もう一人の副主将である二山真衣(ふたやま まい)が口を挟む。
なにか変なこと言ったかよ。
「真衣はね、ちょっとヤキモチ焼いているんだ」
「へ?なんでだ?」
矢筒に矢を仕舞っている俺の肩に顎をのせ、こそこそっと話しかけてくる宗太郎。ふいっと後ろを向いた二山に視線を向けている。
二山と宗太郎は恋人同士なのだが、オープンにしていなかったりする。知っているのは多分、俺だけだろう。
「僕と桐梧がアヤシイ仲だっていう噂が流れているんだよ」
「はあ~?」
どこをどうしたらそんな噂が流れるんだよ;;
納得できない俺に、宗太郎はさらに言う。
「僕とお付き合いしているから、桐梧は女の子と付き合おうとしないと」
「お、おい;;」
俺が彼女を作らないのは、おふくろ以上の子を見つけられないだけだ。
「さっきみたいに言葉少なで通じ合っちゃうのも、恋人同士だからだって・・・・・」
「ふ、」
「ふ?」
「ふざけるな~っ!俺はノーマルだ!!」
宗太郎を引っぺがして、叫ぶ俺。
「わかってるよ、そんなこと。でも周りはそう見てないの」
どうどうと、俺の両肩を宗太郎はたたく。
俺はマザコンなのは自覚してるけど、けしてオトコなんか好きじゃねえぞ。
いや、友人としてならもちろん好きだけど、そういう意味の『好き』はない!
・・・・って、ちょっと待て。
「宗太郎は、知ってたんだよな?」
「なにを?」
「俺と宗太郎が・・・・・ってやつ」
「うん」
「知ってて今まで黙ってたと」
「そうだよ」
だーっ。
「なんで黙ってるんだよ!」
「え?面白いから」
にっと笑い、ダッシュする宗太郎。
「宗太郎!!」
すかさず俺は追いかけた。


思うに、こんなことしてても誤解されたりして;;
俺の未来は・・・・・・明るくなるんだろうか。
あ~あ。
2010.10.08 / Top↑
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