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今回のSSはものすごく甘々です(爆)
書いていて気恥ずかしくなりました。
でも友人キャラとのコラボ小説を書くための練習なので
(そのコラボ小説は甘々じゃありません、念のため)
我慢です。
そんな甘々なSSでもノープロブレムな方、つづきをよむからどうぞ。



「一日遅れちゃったけど・・・・」
そう言って、咲子は目の前でくつろぐ夫の絋次に包装紙で包まれた箱を二箱手渡した。
昨日はバレンタイン・ディで、結婚してからも咲子は毎年絋次にチョコレートを渡していた。絋次はこの一週間ほど海外へ出張に行っていて、今朝帰国したのだ。

「毎年ありがとう。・・・・一箱、多くないか?」
「しーちゃんが佑介くんにチョコ以外にシルバーアクセサリーをあげるというから、そのお買い物に付き合ってたのでわたしもチョコとシルバーアクセサリーを」
「・・・・俺はアクセサリーなんてつけないぞ」
「そんなことわかってるわよ。だからタイピンにしたわ」
にっこりと咲子。 
「それでもあまりつける機会はないと思うが、いいのか?」
「半分は自己満足だから、いいわよ。チョコだってあなたあまり食べないし」
「まあな。だからいつもおまえが食べたいものを買ってくるよな」
とくすりと笑う。
毎年、何個かはちゃんと絋次は食べたが、そのほとんどは咲子が食べていたのだ。
「いいじゃない。この時期はおいしいチョコレートがたくさん並んでいるんだもの。せっかくなら普段食べられないようなの食べたいわ」
「確かにな。・・・・・かたくて食べるのが大変なのよりはずっといい」
ちらっと咲子を見る絋次。途端、咲子の顔が朱に染まった。


咲子の母・真穂は、小学生の低学年の頃から娘の咲子に包丁を持たせ料理を手伝わせていたので、そのおかげか、今ではかなりの腕前になっていた。
だが、お菓子作りとなるとどうも勝手が違うらしく上手く出来たためしがないのだ。
中学生の時、友人達と手作りお菓子を持ち寄ってパーティをするというので、本を見ながらはじめてクッキーを作ったが、とても食べられる代物ではなかった。
その時ははじめてだからと思ったのだが、その後何回作ってみても上手く出来ず自分にはむいていない・・・とお菓子作りはあきらめたのだ。

それでも、今は夫となった絋次に、恋人同士になって初めてのバレンタインくらいは手作りをあげたいと咲子は再チャレンジを試みたのだが。
結果はさきほどの絋次の言葉が物語っているような、かたいかたいチョコが出来上がったのだった。
これではとても食べてはもらえないだろうと結局市販のチョコと買い、当日はそちらを渡した。
数日後咲子の家に行った絋次は、母親の真穂から
「咲子の作ったチョコレート、食べられたかしら?あのこ、本当にお菓子作るの苦手で・・・」
と苦笑交じりに話されて、もらったチョコレートのことを思い出すが、あれはどう見ても市販のチョコで手作りではなかった。
絋次にしてみればどんなに味が悪かろうが、愛しい恋人が一生懸命作ったものであるならば全て食べる気持ちは十分に持っていた。

果たして彼は捨てられず彼女の机に上にぽつんと置いてあったチョコを無事おなかにおさめることが出来たのだった。
・・・・かなり苦労はしたけれど。


「もう、まだそれを言うのね」
真っ赤な顔で絋次をにらみつける咲子。
「そうやって、かわいい顔を見せてくれるからな」
ますます赤くなる妻の腕をつかみ、自分の方へ引き寄せた。
咲子はされるがままにソファに座る絋次の腕の中におさまる。
しばらくうつむいていたが、そっと絋次を見上げた。
絋次の眼は細められ、優しく微笑んでいる。
「・・・・妻をからかうの楽しい?」
咲子はつぶやいた。
「からかってなんかいないさ。・・・・・・愛しているだけだ」
そっと咲子の頬に手をそえて、桜色の唇にくちづけたのだった。
2008.02.15
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