本日のアップは、毬さんちの「星紋」の主人公・佑介くんのモノローグです。
本編(「鬼哭の海」)にて、やっと栞ちゃんに告白し、さらに実力行使に及んだ佑介くん(^^;)
そんな佑介くんの、葛藤を書いてみました。
・・・・・あるシーンで終わってますが(笑)、ま、いずれ続きも書くと思います。
ちなみに、栞ちゃんのモノローグもあります。毬さんが書きました(^^)
・・・・そもそも、毬さんの書いた「栞ちゃんのモノローグ」に刺激されて書いたんですけど(爆)
そちらはブログ「佑遊草子」にありますので、読んでみてくださいね。

・・・・・・しかし、お互いキャラが逆よね、毬さん?(笑)←ワタクシは栞ちゃんの生みの母なので(^^;)


ではでは、つづきをよむでどうぞv



栞はどう思っているんだろう。

数日前、部活に行くところを呼び止められ「告白」なんてものをされた。
----ま、あれが「告白」って呼べるしろものなら。

言ってきたのは5組の巳波とかいう、美人らしいが、何でも自分の思い通りになると思っている高飛車なやつだった。
筒井なんかは「女王サマ」とか言ってたな。
俺には交際を応諾する意思なんてはなからカケラもなかったが、もっと違う申し込まれ方をしていたら、それなりに穏便に断っていたんだろう。
だが、栞のことを侮辱したのだ。
「地味で平凡な子」と。
自分の心の中に一気に暗い感情が湧いて出た。
今にして思えば、よく殴らないですんだと思う。

栞を侮辱するやつは許さない。
幼い頃から、俺の全てを受け入れ傍にいてくれた大事な、そう大事な「宝物」のような存在。

栞を害するすべてから守ってやりたい。
・・・・この腕の中に閉じ込めて、どこにもだしたくないとさえ思うのだ。


「栞、どうした?」
後ろの席に座る栞から小さな溜息が聞こえた。
俺が後ろを向いて声をかけると。
「・・・・え?ううん、なんでもないよ」
そう言って、栞は笑う。
・・・・無理に作っている笑顔だろ、それ。
「・・・・そうか?なんかここ数日、元気がないぞ、おまえ」
栞の頭にそっと手を置いて、じっと見つめながら問う。
少しは気に病んでくれているんだろうか、俺が告白されたこと。
「ほ、ほんとになんでもないって。テストで疲れてるだけかも」
うつむく栞。
・・・・本当にテストのせいか?
「それならいいんだけど、・・・・ほんと、なにかあったら、すぐ言えよ?」
「・・・・・うん」
今はこうとしか言えない自分がもどかしい。

・・・・覚悟を決めて思い切って、栞に告げるべきなんだろうか。この想いを。

たとえ「おさななじみ」としか思われてなくてもいい。
もう黙っていることなんて、出来そうもない。

「佑くん、あのね・・・」
「え?」
栞が自分をじっと見つめていたことに気づかなかった。

「栞~!部活に遅れるよ」

栞の入っている歴史研究部の友人が声をかけてきた。
「・・・あ、うん。わかった」
栞は俺から視線をはずし、声をかけてきた友人の方を向く。
「じゃ、俺も部活に行くか。また明日な」
「うん」
栞は何が言いたかったんだろう。
・・・・都合のいいことをつい考えてしまいがちな頭を振った。


常の部活の練習の時間はすでに終わっていたが、俺はいつものように居残り練習をしていた。
高校から弓道をはじめたばかりの俺がはからずも副主将に選ばれてしまった。
上に立つ立場になった以上、半端な腕では許されないと思う。
それゆえの居残り練習だ。

「佑くん」
的に刺さった矢を抜き取り、立ち上がりながら声の方に視線をめぐらせた。
「まだ帰らないの?」
「栞」
「あんまり無理しちゃだめだよ」
俺がどうして居残り練習をしているか、その理由を知っているから栞はこう言うのだろう。
「・・・・どうした?」
今日は一緒に帰る約束はしていなかった筈だ。
たいがい俺の方が遅くなってしまうし、ひとりで待っていて欲しくなかったから。
「こっちも今終わったから、まだいるなら一緒に帰ろうかなって(^^)」
なら、待たすわけにはいかない。
俺は手早く片付けを始めた。

「佑くん」
「え?」
弓を置き、矢を筒に入れている俺に。

「5組の巳波さんに、交際申し込まれたんだって?」

がたた。

栞はこう聞いてきた。思わず矢を落としそうになる。
ちょ。ちょっと待て。
「な・・・・;;お前も知ってんの?」
そう尋ねるが、知らないわけはないと思った。
「噂になってるんだもの」
そうなのだ。
だが、俺がきっぱりはっきり断った、ということは伝わっていない。
そっちをちゃんと流せよな。
俺は溜息ひとつ。
「・・・断ったよ。美人だか知らんけど、あーいうのは苦手なの;;」
苦手なんてものじゃない。視界にも入れたくないくらいだ。
「そんなはっきり言わなくても・・・・」
言ってもわからないタイプだぞ、あれ。

・・・・・ああ、もう。
こっちもはっきり言わないとわからないか。
「・・・・それにさ。好きなヤツがいるって言ったから」
これで伝わるだろうか。

「・・・そ、そう。佑くん好きな子がいるんだ」
だからそれはおまえだよ、栞。

「その子も幸せね。佑くんみたいな人に想われるなんて」
・・・・・・何言ってるんだよ。おまえのことだよ。

俺は、深呼吸ひとつして、覚悟を決めた。

「・・・・おまえだよ」
じっと栞を見つめて。

「・・・え」
そんな顔するなよ。

「俺が好きなのは、おまえなんだよ・・・・栞」
そう、おまえだけだ。
俺の心の中にはずっとおまえしかいないから。

自然と笑みがもれた。

「・・・・・うそ・・・・;;」
・・・・・そりゃないだろ。
男の一世一代の告白を。

「・・・・うそって、こんなこと嘘や冗談で言えるわけがないだろっ;;」
こうなったら、実力行使だ。
あとで引っぱたいてもいいからな、栞。

そして俺は栞の腕を掴み、自分に引き寄せ・・・・・・。

栞の唇にそっとキスを落とした。

2008.10.04 / Top↑
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