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終わりませんでした・・・・・・(爆)
と、いうことで「中編」です。

キャラの10年後のパラレルな世界。
そーゆーのもOKさ、という方のみつづきをよむからどうぞ。



熱の入った応援合戦が終わると、午後の部が開始となる。
午後の一番最初の競技が、佑介や絋次の出る保護者対教職員で競う「障害物競争」だった。
各クラスから5人ずつ保護者に参加してもらうことになっており、なぜか男性の保護者のみと決まっていた。もちろん教職員も男性のみ。
案内係の生徒達に言われるままレースの列に並ぶと、偶然かはたまた誰かの陰謀か、絋次と佑介は最終走者となっていた。
「・・・・・絋次さんと一緒ですか(^^;)」
「の、ようだな」
隣に並ぶ、義兄の絋次を見て苦笑する佑介。
そうこうするうちに、周囲の観戦席から「佑先生の隣って、誰のおとうさん?」「すっごい目の保養v」「かっこいい~」などといった声がそこかしこから聞こえてきた。
今は佑介も義兄の絋次と並ぶ180cmの長身で、佑介は剣道と弓道を絋次はかつて弓道をたしなんでいたこともあり、どちらも無駄な部分など一切ついていない引き締まった体つきをしている。
そして、双方いわゆる「男前」だ。
佑介は精悍さにあふれ、絋次は30代後半になり若い時にはなかった『苦味』が出ていた。
携帯やデジカメのシャッター音が絶え間なく鳴り続いている。
「・・・・・・見世物じゃないんだが 。おまえも苦労するな」
「いや、まあ・・・・・;;」
周囲を見回し、憮然という絋次。
佑介は前任の中学でも似たような感じだったので仕方ないと思っているのだが、絋次はそういうわけにはいかないのだろう。
とはいえ、男の佑介から見ても十分「男前」な絋次なのだ。この状況はしょうがないとも思う。
「ま、さっさと終わるだろう」
「そうですね。・・・・・負けませんよ(笑)」
「それはこっちもだ。・・・・・・兄の威信にかけてな」
そう言って笑いあった。

『さて、午後一番の競技は教職員対保護者のみなさんによる、障害物競走です。ただし、ただの障害物レースではありません。途中でエプロンと買い物かごを持っていただき、その買い物かごに入っている紙に書かれた物を買ってきて、もとい借りてきて一緒にゴールしていただくのです。ですから参加者は男性のみ!』
ただの障害物競走だと思って参加した保護者もいたようで、並んでいる列の中から「勘弁してくれ」などの声があがっていたが、ここまで来て席に戻るわけにもいかなかった。
『エプロンはノーマルなサロンがけ、割烹着、カフェエプロン、そしてレースの付いたフリフリなものと各種取り揃えております。どなたがどのエプロンを着用することになるかは、走り出すまでわかりません』
マイク進行を担当している放送部員は実に楽しそうだった。

「・・・・・レースつきだけは御免蒙りたいな」
「そうですね(^^;)」

『そしてこのレース、ちょっとしたサプライズもございます。最後まで、どうぞ目を離すことなくしっかとご覧ください。・・・・それでは、レーススタートです!』
この言葉を合図に、パンとピストルが鳴りレースが始まった。



『いよいよ、最終ランナーへバトンタッチとなります。現在1位はA組赤チーム。すぐあとに教職員チーム、C組青チーム、B組白チームと続いております。』

「勝ちは譲らんぞ」
「譲ってもらうつもりなんかありませんよ」
互いに、不敵に笑いあう。
そうこうしているうちに前の走者が戻ってきた。ほぼふたり同時に走り出す。

『矢の倉中学イチ、イケメンな土御門佑介先生と赤チームの保護者の方がほとんど同時にスタートです』

「ゆうちゃん、がんばれー!」
最近はきちんと「佑先生」と言えるようになっていた芙美だが、やはりこういう時はついつい「ゆうちゃん」に戻ってしまうのだろう。
「ゆうおじさん、がんばって」
「・・・・・お父さんの応援じゃないの?(^^;)」
芙美だけでなく、萌や桐梧も佑介を応援しているのに、咲子はぼやく。

『・・・・・土御門先生と並んで走っている赤チームの保護者の方も思いっきりイケメンなのですが、実はこの方、土御門先生の義理の兄にあたる方で・・・・・』
途端、観客席のあちこちからええ~と声が上がった。
このレースが終わるまで、生徒達はまだ保護者と一緒にいるのだ。
『奥様同士が姉妹とのことです。・・・・・果たしてイケメン義兄弟対決、軍配はどちらにあがりますでしょうか』

「・・・・・ずいぶんとくだけた実況だな」
「普段は大人しいヤツなんだけど、マイクを持つと人が変わるらしくて(^^;)」
網くぐりや跳び箱、平均台歩きなどの障害物を終え、エプロンと買い物かごのあるところまでやってきた絋次と佑介。
とりあえずフリフリエプロンは避けたい(笑)

『双方、エプロンを選び終えたようです。土御門先生はノーマルなエプロンでお義兄さんの方はカフェエプロンです。・・・・・イケメンな方はエプロン姿もよく似合いますねえ』
「佑先生、すてき~」「お似合いで~す」などと黄色い声が聞こえる(笑)
ふたたび、シャッター音が鳴り響く。

『さあ、買い物かごを持ち、中の紙を見て再び走りだしましたお二人です。・・・・・どうやら、同じ方向へ向かっております』
確かに、絋次と佑介のふたりは同じ場所を目指して走っているようだ。
そして。

「芙美ちゃん」
「咲子」
ふたり同時に呼ぶ。
「ゆうちゃん?」
「え、こーさんなに?」
呼ばれた方は、しばしの混乱。

「お父さん達に負けたくないだろ?さ」
にこりと笑って芙美に手を伸ばし、引っ張る佑介。
「うん♪」
仕切りとして張られたロープを軽く飛び越え、芙美は佑介の横に立つ。
「娘に負けるぞ」
「それは困るわね」
咲子も軽やかにトラックへ出てきた。

誰が言ったわけでもないのに、4人全員が揃ってから一斉にゴール目指して走り出した。
フェアな勝負で行こうということだ。

『土御門先生は生徒のひとりとお義兄さんは・・・・・・お綺麗な方をお連れです。“借り物”はいったいなんだったのでしょうか。・・・・・さあ、ゴールはもうすぐ』

最終ランナーが戻ってきたので、ゴールに白いゴールテープが張られ・・・・・・。
パンパン、と二度ゴールの合図のピストルが鳴った。

『今、最終ランナーがゴールしました。・・・・・・同着のようです。イケメン義兄弟対決は引き分けとなりました』
そう。佑介と絋次は同時にテープを切ったのだった。


「・・・・同時だったんだ~。絶対勝ってると思ったのに」
悔しがる芙美。
「惜しかったね。・・・・でも走らせてごめんな。まだリレーに出なくちゃいけないのに」
「全然、大丈夫だよ。ゆうちゃんと走れて嬉しかったもん。人気者の佑先生をひとりじめしちゃった♪」
にこっと満面の笑み。
「・・・・負けなかったけど、勝てなかったわね」
「ま、いいさ」
「そうね」
佑介の傍でにこにこと嬉しそうに笑っている娘を眺めながら、親のふたりはどこか満足気だ。
「ところであなたの『お買い物』ってなんだったの?」
「ん?これさ」
と、お買い物メモ(笑)を咲子に見せる。途端、咲子は頬を朱に染めた。
そこに書いてあったのは、「あなたの一番大切なもの・ひと」。
「やだ・・・・」
「俺にとっては、おまえ以外有り得ないんでね」
そう言うと、素早く咲子を引き寄せキスをした。
もちろん、唇に。
“きゃ~”だの“うわ~”だのの悲鳴や歓声。
「おとうさ~ん;;」
「・・・・・絋次さん;;」
絋次のこんな行動には慣れているふたりは苦笑するしかない。
観戦席にいる真穂や直哉もきっと、同じように苦笑しているだろう。

さすがに中学校ということが頭にあったのか、軽く二、三度ふれるだけのキスで咲子を解放した。
咲子はあまりにも平然としている絋次に無性に腹が立って。
「もう!こーさんのばかっっ」
思いっきり、しばき倒したのだった(笑)
2008.10.12 Sun l 「IF」シリーズ l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

あ~あ…;
佑介「…大丈夫かな、紘次さん;;」
芙美「へーきへーき、あれくらいでへこたれるおとうさんじゃないもん」
佑介「……芙美ちゃん…(^^;)」

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いやいやいや(笑)、すっごい楽しかったですよ~♪
そうそう、私が知っている借り物レース、まさにこんな感じでした!懐かし~。
にしても二人とも、さすが走ってても余裕しゃくしゃくでしたな(笑)。会話を読んでて、思わず吹き出したり、楽しかったですわ♪
放送部員の子もホントに楽しかったんだろうな~、実況するの(爆)。目に見えるようでした。

次はどんな「サプライズ」が出てくるか、楽しみです(^^)
2008.10.12 Sun l 土御門佑介. URL l 編集
こりないなあ(^^;)
咲子「・・・・まったくもう。あれほど人前ではやめてって言ってるのに・・・・・」
絋次「キスしたくなるようなかわいい顔するからだ」
咲子「・・・・・!・・・・もう、ほんとに。・・・・ばか///」

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楽しんでいただけて、嬉しゅうございます。
そういえば、大姫も運動会で「借り物レース」しました(笑)

>にしても二人とも、さすが走ってても余裕しゃくしゃくでしたな(笑)
ええ、それはもう(笑)
このふたりの会話、書いてて楽しかったですわ♪

放送部員の子はノリノリでしたね(笑)次のスウェーデン・リレーでもきっとがんばってくれるでしょう(笑)

・・・・・「サプライズ」、なににしよう(爆)
2008.10.13 Mon l 星野咲子. URL l 編集
 

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